都、コムスンなどに改善勧告 約4千万円の過大請求

 訪問介護最大手で人材派遣業「グッドウィル・グループ(GWG)」の「コムスン」(東京都港区)が介護報酬を過大請求していた問題で、東京都は9日までに、コムスンに対し、介護報酬約4000万円を過大に請求していたと認定。介護保険法に基づき同額の返還を求めるとともに、十分な介護ができるような人員を配置するよう改善を求める勧告をした。

 都によると、コムスンは都内3カ所の事業所で散歩や話し相手、マッサージなど、本来は介護保険の対象にならないサービスについて介護報酬を請求していることが発覚。ほかにも薬の服用の手助けなど数分で終わるはずのサービスを「30分間の介護」とするなど約4000万円を過大に請求していたことが分かった。

 都は事業所の指定取り消し処分を検討したが、コムスンが処分に先駆けてこれらの事業所の廃止を届け出た。このため、都は介護保険の対象となる施設としての指定を取り消すことをあきらめ、勧告にとどめた。都は、コムスンが処分を避ける目的で事業所の廃止手続きをしたと見ている。

朝日新聞 - 2007/4/10