介護予防に“脳トレ”導入 鳴門市、4月から高齢者健康教室

「介護予防に”脳トレ“しませんか」-。鳴門市は四月から、読み書きや簡単な計算をして楽しく脳を鍛える「脳の健康教室」を始める。

 介護保険認定を受けていない六十五歳以上の市内在住者を対象に、学習や教室内の交流を通じて認知症の予防を図るのが狙い。介護予防事業の一環で受講無料。市によると、県内の自治体では初めての取り組み。

 教室は八月まで毎週木曜日、市が同事業を委託する高齢者福祉施設「ケアハウスなると」(撫養町南浜)で開講する。

受講者は<1>音読を含む文章の読み書き
<2>小学生低学年程度の計算問題
<3>一から百までの数字を枠に並べる数字盤-の三種類の教材に取り組む。

 受講生同士が交流を楽しむ時間も含め、一回の受講時間は約四十分を想定している。同様の教材を持ち帰り、自宅でも学習する。

 受講者二人に対し、ボランティアのサポーター一人がつき、教材の採点や学習成果を記録する。公募で市内の三十五-五十七歳の男女七人が決まっており、二十八日には同ケアハウスでサポーター研修が行われた。

 教材は「脳を鍛える大人の計算ドリル」などで知られる東北大学の川島隆太教授と、くもん学習療法センター(東京都)が共同で開発した。

 教材を使った学習療法は全国の介護施設などのほか、東京都内の区や岐阜県などで自治体のモデル事業が始まっている。

定員にまだ余裕があり、三月十三日まで受講申し込みを受け付けている。

問い合わせは鳴門市介護保険課〈電088(684)1175〉。

徳島新聞 - 2007年2月28日